響く音、通る声
音楽家は誰でも「音」にこだわりがあります。
音楽家でなくても、皆自分の「音」である「声」には、何かしらの「思い」があるようです。
自分の「声」が好きじゃない、って人は、思ったより多くいるみたいです。
わたしたちは「音」を通して表現しようとします。
「ことば」もそうだけど、「声」のほうがもっとオーガニックで、身体的で、その人ともっと近いものでしょう。
だから「声」の探求は果てしない。
ピアニストにとって、ピアノの音は声と同じ。
ピアノという不思議な楽器は、弾く人によって違う音を出してくれます。
ピアノだけじゃありませんね。
楽器って、変換器で拡声器。
じゃあ、「良い音」ってなんだろう?
「音」を通して何がしたいの?
そう訊いた時に、
「届けたい」、「伝えたい」
大きな音なら伝わるの?
綺麗な声なら伝わるの?
たぶん、本音じゃないと伝わらない。
ほんとうに探求するのは、出す「音」じゃない。
出す「わたし」なのだと思います。
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