わたしの音色
最近、またピアノの弾き方が変わりました。
正確に言えば、変えました。
もうちょっと正直に言うと、以前のようには弾けなくなりました。
ニワトリが先か、卵が先か、と言う感じで、
経験と意図と感覚と意思が絡み合って起こったみたいです。
ふと思ったのは、当然じぶんが出したい音を出していると思っていましたが、
そのベースに「人に評価される」というものを基準にして音を作っている、
ということに氣が付きました。
たくさんのレッスン、たくさんの意見、たくさんの情報。
音楽大学に進学することを決め、そこで学び、たくさんの試験を経験しました。
「合格」を前提とする、評価される「音」作りをしてきた、と思いました。
もちろんひとりひとりもともと持っている音色はあるし、変えれるものでもないでしょう。
ただ、どこを向いて努力してきたのか、ということです。
どんなものを喜び、求めるのか、という最初の最初のところで、
「外の基準」を置きました。
そう言った意味で、わたしはわたしを1番にしてこなかった、と思いました。
それをじぶんに置き換える作業を続けています。
馴染んでいた曲は、音量もテンポも変わります。
少なくとも、以前よりわたし全体と会話をしているように感じます。
今やっと、わたしのスタート地点にたどり着いた氣がしています。
ピアノを弾くことが、とても楽しいです。
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