和声理論が演奏と無関係な日本の音楽教育
慶応義塾大学名誉教授の大岩元先生が、恵比寿でお話しされます。
わたしもちょっとお手伝いの予定です。
ご興味のある方はぜひ、足をお運びください。
西洋音楽と旋律、和音、和声 -本質とその表現-
和声理論が演奏と無関係な日本の音楽教育
2016年 6月10日(金) 18:00~20:30
MuCuL(ミュウカル)スタジオ(恵比寿)
講師大岩 元(慶應義塾大学名誉教授)
参加費:¥3,000(ドリンク、軽いつまみを含む)
申込み先:MuCuL(ミュウカル)※準備の都合上、事前のお申込みをお願いいたします。
E-mail:e-mucul@e-mucul.com http://www.e-mucul.com Tel03-3446-2618
会場:住所150-0013東京都渋谷区恵比寿2-21-3 MuCuLスタジオ
音楽の始まりは多分、歌であっただろう。歌を洗練させる中で、オクターブから12音だけをとりだして使う音階が生まれた。音色は、異なる周波数の音を加算合成することで生まれる。音階の音だけで合成すると、和音が生まれる。このように、無限の可能性の中から特定の音だけを選び出すことはデジタル化(数値化)の典型である。
歌は音の時間変化で形成される。楽譜は、音階として使われる音と無音を、全音(符)を半分に分けていくことで、時間的にデジタル化して作られる。
このように、デジタル化された楽符は音楽を精緻に表現するが、それと実際の音楽の間には乖離がある。この乖離は、西欧人には当然のことと受けとられているが、輸入した日本人はデジタル化のための規則通り音を作り出すという意識で音楽教育を行ってきた。この結果、音楽教育が記譜規則通りに音を出す訓練と化して、音楽と無関係になってしまった例が多く見られる。例えば、和声の教育が、課題を解くだけで、音楽演奏と無関係になっている。記譜化がもたらす弊害について議論する。
■ 講師プロフィール 大岩元(おおいわ はじめ)
1942年生。3歳よりピアノを始めるも9歳で挫折。12歳よりフルートを林りり子氏に師事して音楽に開眼。東大在学中は東大オーケストラに参加し、1966年にドイツ・オーストリア演奏旅行に参加する。豊橋技術科学大学勤務の40歳代は豊橋・浜松の室内合奏団「カペラ・アカデミカ」に参加。1990年の慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパスの創設に参画。60歳頃より音作りからフルート奏法を再構築し、ファゴットも始めて音楽活動を再出発。2011年には相愛大学で音楽マネジメント学科の立ち上げに参加(担当はコンピュータ教育)。慶應義塾大学名誉教授。お茶の水女子大学 学長特命補佐。
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