そりゃ、そうだ
音大時代のお話。
先生のお宅へレッスンに伺った時、前の人のレッスンの様子が聞こえてきました。
その方は、装飾音符の入れ方について注意を受けていました。
「あなた、装飾音というものは、まわりに合わせて入れないと。装飾音だけ目立っているわよ。」
なんてことないことですが、わたしはびっくりしてしまいました。
だって、装飾音の注意なんて、
「ちゃんと弾けていない。」
「この音が抜けている。」
くらいしか言われたことがなくて、その時のわたしには、
できてるか、できていないか、くらいの判断しかなかったのです。
「曲に合わせて入れて良い!?」
まさに、目から鱗の情報でした。
「できてるか、できていないか。」
再現のプロセスには必要な情報ですが、
そこに囚われたら、ミイラ取りがミイラになってしまう。
楽しんで良いのですね、プロセスも。
そしてこれは、分離唱の佐々木基之先生のおっしゃった、
「じぶんの音を聞いていない!」
と同じことなのです。
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