目的は何なのか
知り合いのヴァイオリニストの先生から、最近テレビで音楽のカラオケチャンピオンのようなものが増えている、というお話を伺いました。
どうやらカラオケで点数が出るように、ピアノ演奏などで点数が出るようになっていて、音を間違えないで、テンポどおりに弾けると、高い得点が出るそうです。
まあ、ゲームですね。
でも、音楽には機械では測れない要素がたくさんあります。
「音色は?」
「フレージングは?」
「伝わってくるものは?」
聴いている人がどれだけ共鳴し、感情が動かされるのか。
音楽と世界とが一体になった時の感覚は、機械で表せるのか。
ゲームだとわかって遊んでいる方は、まあ楽しんでいれば良いわけですけど、あまり音楽に馴染んでいない方たちが「音楽が上手いとは、こういうものだ。」って勘違いされたら困りますね、ってふたりで話しました。
機械の基準に合わせることができれば、得点が上がるので、参加者は機械のように弾けることを目的とするわけですよね。
じゃあ、目的は機械になること?
それだったら、機械に演奏させれば良いですよね。
競争して、点数つけて‥。
まあ受験も同じだけど、世の中ゲームの価値基準でいっぱい。
大人になるって、じぶんで判断できるようになるってことですよね。
外の基準に頼るのは良い加減にやめないと。
遊びはほどほどに、って思います。
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