調和と動き
分離唱の仲間たちとハーモニーをつくるとき、それが調和したものになればなるほど、響きが安定し、満たされてきます。
ある意味、ひとつとなって、時が止まり、
いいえ、時と空間がなくなったようになります。
響きとは、不安定な要素が多ければ多いほど、新しい音に移りたくなるようです。
佐々木先生の指導の合唱団の時、面白かったのはその指導です。
ご本人いわく、「何もしません。」と。
ほんとうに、先生は何もしませんでした。笑。
たくさんの要素はあると思いますが、音が満たされると、動きたくなる人が現れるのです。
動きを察知する人、といった方が良いかもしれませんね。
そしてそれが皆の求めるものであれば、賛同する人が増え、音が動き出します。
それが小さな声でも、動きが現れるのです。
大きな声で力づくで動かそうとしても、それに賛同する人たちがいなければ、音は動きません。
ひとりひとりの小さな意思が、大きな動きを作り出すのです。
これは音楽のみならず、この世界の原理ではないのでしょうか。
すごい教育だったな、と思います。
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