「はたらく」、「あそび」の語源

「カタカムナの使い手になる」芳賀俊一著 より抜粋しました。


「働く」には、ハ、タ、ラ、クの4つの文字があります。カタカムナを解読するには、4つの文字の場合、2つ目と4つ目から解いてゆくという文法のようなものがあります。


そうすると、タとクが重要なポイントになってくる。「タ」というのは「ある一定のエリア」という意味です。「ク」というのは「自由になる」という意味です。

ある一定のエリアが自由になったりすると、そこではエネルギーが自在に動けるので、ある作用を生むわけです。

「タ」の上には「ハ」があります。「ハ」というのは「発生する」という意味で、”ある一定の場所(タ)”のエネルギーが”自由になる(ク)”と、その作用によって新たなものが発生する”(ハ)” ”場所(ラ)”に変化するという意味になります。

そのときそのとき、ある一定のところが自由になって、そこからものが発生する場所が生まれて、それが移り変わってゆく。そういう姿を「ハタラク」というふうに捉えていくと、日々そういうことが起きている。

そういうふうにカタカムナの人たちが捉えたとすると、現象界の中では、我々が気づかない場所で、働きが生まれてはモノをつくっていって、役目が終わると、自由になるということを繰り返しているのではないか。ちょうど泡がボコン、ボコンと立つように、エネルギーが生まれては消え、消えては生まれという働きが、我々の気づかない空間で起きている。

カタカムナの人たちは、そういう作用によって、モノが成長したり衰退したりということを繰り返していると捉えたのではないか。


何か材料があって、それを削って何かを人工的につくるというのも、1つのハタラキです。でも、設計図どおりにできているか、測定していくと1000分の1ミリの単位では絶対に誤差があって、寸法どおりぴったりということは不可能です。

どんなに正確に削っても、そこにはすき間があるからです。そういうすき間によって何らかの作用が発生する、それを「働き」と言う。それを潜象界とのつながりと言っていいかもしれません。

すき間のことを「遊び」とも言います。「遊び」がないと動かない。「遊び」があるから、この世は動いている。


昨今のギクシャクした世の中というものは、真ん中に遊びがない。そういう働きさえも無視しているのが今の世の中です。自分たちの生き方をするためには、遊びの部分の働きをもうちょっと大事にしなければいけない。そういう働きを重んじることが大切です。

今はアソビをなくして、完全にピタッとくっつくまで求めて、人を追い込んでいく。だからコキッと折れてしまう。

これからの暮らしの中では、すき間があってファジーなところ、余裕のあるところを持っていなければならない。それから、不安定を受け入れる心が一番大事なのではないかと思います。


studio Kattini

音と動き、あるいは音、こころ、からだ、ひとをつなぐスタジオ

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