まちがえやすいこと
アレクサンダー・テクニークは、演技をやっている方にもだいぶ広がってきたようです。
先生も増えましたし、口コミで徐々に浸透してきたように思います。
一度レッスンを受けて、アレクサンダー・テクニークの原理を知っている方が、アレクサンダー氏と同じことがじぶん自身に起きているのがわかり、それをどのようにじぶんのものにするのか、探求しに来てくれました。
その方は、じぶんも、仲間たちも、台詞を言うときに首を押し下げていて、それを注意されていることが多いことに氣づいたそうです。
その方自身が受けた指示は、
「首を動かさないで台詞を言って欲しい」
とのことだったそうです。
そして、その方がアレクサンダー・テクニークの体験レッスンで得た体験(感覚)は、
「首を動かさないで動いていた。」こと。
なので、じぶんの置かれている状況とアレクサンダー・テクニークは何か関係があるに違いない、
と思われたようです。
でも、なにかうまくいかない。
じぶんでできない。
それはこの方が受けたアレクサンダー・テクニークの体験を、
どのようにじぶんに取り入れていたのか、ということにつながります。
「首を固めて動く」、というのをやめたとき、
「首を動かさないで動く」ような感覚を得たのでしょう。
実際は、首を固めないで動いたので、たくさんの動きが生まれ、いつもの衝撃が起こらなかった、
ということだったと思います。
とにかくいつもの動きが首に起こらないよう、注意して動いたと思うのです。
「いつもの動きをしない」が、
「首を動かさない」
という解釈に変化したのでしょう。
感覚と解釈。
なかなかやっかいですね。
0コメント